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【失業保険】退職した時、失業保険をもらうための手続きと条件を解説

社会・仕事

退職や失業したとき雇用保険の失業給付、いわゆる「失業保険」をもらえることは多くの方が知っているでしょう。しかし給付のための要件や手続きについては、いざそうなったとき慌てて調べたりするものです。

 

そこで今回は失業保険をもらうための要件など、いくつかの失業パターンで解説していこうと思います。

 

この解説を見れば

  • 本当に失業給付を受けられるのか?条件は?
  • どのように手続きをすれば良いのか?
  • 給付を受けているときの注意点は?

といった疑問が解消するでしょう。

 

失業保険をもらうため満たしていなければならない条件

 

当り前のことですが、全ての人が失業給付を受けられるわけではありません。離職時点で一定期間雇用保険に加入していた実績が必要です。

 

雇用保険の加入義務があるのは「31日以上雇用の見込みがある」「週20時間以上就業している」の2つを満たした就業者なので、1週間だけのアルバイトや、週に5時間勤務を3日だけという人には適用されません。

 

誰でももらえるわけじゃないのね。

そうなんだよね。会社の役員なんかも雇用保険に入れないからね。

 

その条件をクリアしたうえで、さらに失業給付を受けるための要件を見ていきましょう。

 

雇用保険の加入期間

失業時点で一定期間、失業保険に加入していなければならないのですが、失業理由により求められる加入期間が違います。

 

①自己都合による退職の場合 → 雇用保険に加入していた期間が12か月以上
②会社都合による退職の場合 → 雇用保険に加入していた期間が6か月以上

 

このように「自己都合で会社を辞めた人」より「解雇など、望まぬ退職をした人」が要件が緩くなっています。当たり前のことですよね。

 

この加入期間ですが、離職時に所属していた会社で満たしていない場合でも、さらにその前の会社で雇用保険に加入しており、その会社から離職時の会社への転職(空白)期間が1年以内であれば、雇用保険加入期間を通算できます。

 

「就職しようという積極的な意思があり、すぐに就職できる能力があること」

制度の目的が安心して求職活動をする人の支援なので、これも当然の要件です。この要件を満たしていて、本人やハローワークの努力にもかかわら就職できないのが「失業の状態」です。

 

この要件を満たされないと判断される以下のようなケースは、失業保険の給付対象ではありません。

 

  • ケガや病気などで、すぐには就職できない
  • 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できない
  • 定年(だけではありませんが)などで退職し、しばらく休養しようと思っている
  • 結婚などの理由により家事に専念するため、すぐに就職できない

 

これらの「すぐに就職できない」や「その意思がない」場合は失業給付はうけられません

 

ただし妊娠・出産・育児や、ケガや病気などの場合はすぐに就職できませんが、失業給付の権利が消滅するわけではなく、申請をすることによって受給期間の延長(就業できるようになってから給付を受ける)ができます。

 

子育てがひと段落してから、改めて失業給付をうけられるのね。

これは助かるよね。子育てだけじゃなく、病気やケガも心配だし。

ただし延長される期間は「その理由により働けなくなった期間」で最大3年間です。

 

失業保険をもらうための手続き

 

失業給付を受けるためには、失業者たる自分が色々な手続きをする必要があります。最初にやることですが、辞めた(辞めさせられた)会社から「離職証明書」と「離職票」をもらう必要があります。

 

普通であれば離職した日から10日以内に発行しなければならない書類なので、とくに問題なく受け取れますが、まれに「辞めた奴への嫌がらせ」であったり、会社が倒産してしまい担当者とも連絡が取れないなど、不測の事態も考えられます。

 

その場合はハローワークへ相談に行きましょう。

 

ハローワークで失業保険の申請をする

離職票が届いたら、まず最初にする手続きが、自分の住む住所の所轄職業安定所で「失業保険申請」をすることです。必要なものは以下のものです。

 

①離職票-1

会社から発行されます。OCR式の用紙で、雇用保険被保険者番号などが記載されています。また失業給付を受け取るための金融機関の記載欄がありますので、記入しておきましょう。

②離職票-2

会社から発行されます。退職前6か月(もしくは12か月)の給与の金額や、右側には「退職理由」が記載されています。この退職理由ですが、事実と相違がないか注意して確認しましょう。

③身分証明書

・個人番号(マイナンバー)確認書類 ・・・ マイナンバーカード、通知カード、住民票記載事項証明書など

・身元(実在!)確認書類 ・・・ 運転免許証、マイナンバーカードなど

④印鑑

⑤写真 ・・・ タテ3.0cm×ヨコ2.5cm、最近の写真で上半身正面のもの(早い話顔写真)を2枚

⑥本人名義の普通預金通帳かそのキャッシュカード

 

これらを持ってハローワークの失業手当担当窓口で申請手続きをしましょう。その際、次のステップ「雇用保険受給者説明会」の日時や場所が伝えられます。

 

「雇用保険受給者説明会」へ参加する

伝えられた日時に指定の場所へ行き「雇用保険受給者説明会」へ参加します。もちろん出席は必須です。

 

ここでは制度や求職活動の説明を受けるほか、今後大事な書類となる「雇用保険受給資格者証」「失業認定申告書」「求職活動計画書」を受け取り、失業認定日(ハローワークから失業状態だと認定される日)が決まります。

 

この説明会から7日間の「待機期間」が全ての人に適用され、待機期間の終了後から失業手当の給付期間が始まります。

 

ただし自己都合退職の場合は、待機期間終了の日からさらに2か月(2020年9月30以前の離職の場合3か月)の給付制限があります。

 

お気づきの方もいると思いますが、以前はよく「3ヶ月放置」と言われていました。法律が改正され「放置期間」も短くなりました。ただし2か月の給付制限は「5年間に2度の離職まで」なので注意しましょう。

 

今すぐにでも会社を辞めたい人でも、「退職日」が10月1日以降になるよう我慢したほうが損はないでしょう。

ハローワークで失業認定を受ける

今までの手続きを終え、さきほどの「雇用保険受給者説明会」で指定された失業認定日にハローワークへ行き「失業の認定」を受けます。

 

4週間ごとに認定を受けるのですが、最初の受給条件でも説明した通り「就職しようとする積極的な意思がある」ことが必要なので、この4週間の間にハローワークから認められる「求職活動」をしていなければなりません。

 

「求職活動」は基本的に4週間ごとに2回必要で、それがなければ「不認定」となります。不認定が2回以上になると「働く意思がない」とみなされ、失業保険を受け取れなくなりますので注意しましょう。

 

また「ネットや雑誌での求人閲覧」や「職業紹介会社への登録」だけでは「求職活動」として認められません。求人に応募するなど「失業認定申告書」に具体的な記載が出来る活動をしましょう。

 

失業認定がされると、通常認定日から5営業日で基本手当が振り込まれます。

 

失業保険の受給期間や給付金額は?

 

ここまで失業給付を受けるための手続きを解説しましたが、いったいどれくらいの期間給付され、いくら給付されるのでしょうか。

 

どれくらいの期間受給できるのか?

受給期間については会社都合の場合と本人都合の場合で大きく違います。具体的には下表のとおりです。

 

雇用保険加入期間 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上35歳未満 90日 120日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 90日 150日 180日 240日 270日
45歳以上60歳未満 90日 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 90日 150日 180日 210日 240日

 

自己都合の場合は下表の日数になります

雇用保険加入期間 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
全年齢 90日 90日 120日 150日

 

こう見ると自発的離職者より、望まない離職に対して手厚い事がよくわかります。

 

受給できる金額はどれくらいなのか?

次に支給される金額ですが、離職前の6か月間の給与・手当(賞与は含まず)の平均日額の50%~80%の(60歳以上は45%~80%)金額(基本手当日額)の受給日数分が支給されます。

 

受給日額の上限だけが年齢によって異なり、30歳未満で6,815円、30歳以上44歳未満で7,570円、45歳以上60歳未満で8,335円、60歳以上7,150円です。45歳から60歳が一番高いのですが、一般的にこの年齢層は収入も高く出費額も多く、なおかつ再就職が難しい年代の為でしょう。

 

例えば基本手当日額が6,000円であれば、4週間(28日)ごとの認定で6,000円×28日=168,000円が、基本手当として支給されます。しかし離職前より収入は減ります(80%以下)し、次の仕事は早く見つけるに越したことはありません。

 

もし失業手当をもらう前や途中で就職したら?

失業したら一刻も早く次の仕事を決めたいものですよね。その就職活動を金銭面で支援するのが失業給付金ですが、受給する前や受給中に就職が決まったらどうなるのでしょうか?

 

先ほど説明した受給期間の全部もしくは一部(支給残日数3分の1以上)を残して就職した場合、「再就職手当」の受給資格が発生し、申請することでその給付を受ける事ができます。

 

その「再就職手当」の受給要件は以下の通りです。

 

  • 失業保険受給の手続き後、7日間の待期期間を満了後に、就職または自営業を開始したこと。
  • 失業手当(基本手当)の支給残日数が3分の1以上残っていること(就職日の前日まで)。
  • 就職した会社が、退職した会社とは関係ないこと(離職した会社と資本金・資金・人事・取引面で密接な関わりがないこと)。
  • 自己都合退職により3ヶ月の給付制限がある場合、1ヶ月目はハローワークもしくは人材紹介会社の紹介で就職を決めること。
  • 再就職先は、1年を超えて勤務することが見込めること。
  • 雇用保険の被保険者となっていること。
  • 過去3年以内に再就職手当、または常用就職支度手当の支給を受けていないこと。
  • 受給資格決定の前から、採用が内定していた会社ではないこと。

 

早く就職を決めると、けっこうな額の給付を受けられるのですが、4番目の要件が謎です。最初の1か月はハローワークの紹介か人材紹介会社(ハローワークの認めたもの)の紹介で就職を決めなければ、「再就職手当」が貰えないのです。

 

早く就職を決める後押しをすることに反しているような気がして、以前ハローワークの給付担当に聞いたことがあります。その担当者も「個人的にはおかしいと思ってます」と仰っておりました。

 

いずれにせよ、この「再就職手当」は新しい生活を始めるためにも大変助かりますので、受給資格に該当するかはよく確認しましょう。

 

まとめ

 

失業は精神的にも金銭的にも多くな負担になります。しかし「失業保険」の手続きをすることで負担の軽減になりますし、何より再就職へ向けハローワークの支援を受ける事は大変重要です。

 

私も何度かお世話になりましたし、そんな境遇になってしまった方のお役に立てたら幸いです。

 

「失業保険」はあくまで「就業の意欲がある方へ、次の就職が決まるまでの給付」です。国のセーフティーネットの根幹の一つですので、正直に賢く利用させて頂きましょう。

 

 

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