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【健康保険】失業した時に健康保険で損しないための方法を解説

社会・仕事

会社勤めをしていると税金や健康保険・年金は給料から天引きされ、あまり自分で負担しているという感覚を感じないものですが、ひとたび離職すると自分で払わなばなりません。

そんなとき適切な知識のもと手続きをすると、思った以上に出費を抑えることができたりします。「節約」ではありませんが、失業中は無駄な出費は極力抑えたいものですよね。

今回はそんな出費の中で「健康保険料」に着目して、効果的に出費を抑える方法を解説していきます。

 

この記事は

  • 失業したが健康保険はどうしたら良いのか分からない
  • 考える選択肢のメリットとデメリットが知りたい
  • ちょっとした裏技はないの?
  • 子供が扶養家族の場合はどうなるのか?
  • 失業保険をもらっている場合は被扶養者になれるの?

このような疑問を解決し、失業中の出費を節約するためのものです。

健康保険の基礎的な知識

今の日本は「国民皆保険制度」といって、原則的に全ての国民が何らかの健康保険への加入が義務付けられています。つまり会社を退職したらそれまで加入していた会社の健康保険を脱退し、他の健康保険へ加入しなければなりません。

子供などの被扶養者も同様で、何らかの保険へ加入しなおす必要があります。そんな健康保険ですが、どのような種類があるのか見てみましょう。

健康保険の種類

健康保険といっても色々な種類があります。今回のテーマは「会社を辞めた時」なので、まずは勤め人が加入している健康保険を見てみましょう。

①組合健保

これは中規模以上の会社で多い健康保険で、企業単独もしくは複数の会社が共同で設立・運営している健康保険です。中規模以上というのも設立の条件が、単独企業の場合700人以上の社員、共同設立の場合3,000人以上の社員がいることが条件だからです。

②協会けんぽ

組合健保のない中小企業の従業員が加入するのが「協会けんぽ」です。全国で約3,640万人(被扶養者を含む)が加入している最大の保険者です。

③共済組合

公務員が加入するのが各共済組合です。代表的なものに国家公務員か加入する「国家公務員共済組合」や、地方公務員が加入する「地方公務員共済組合」など、80を超える保険者があります。

 

これらの健康保険は勤め人が加入していますが、それ以外だと次のいずれかの健康保険に加入していると思います。

①国民健康保険

自営業や仕事をしていない75歳未満の方が加入するのが「国民健康保険」です。運営主体は市町村で、保険者の数は1,700以上になり、加入者数も3,300万人を超えます。その中には「国民健康保険組合」といって、同じ職業(例えば医師や看護師)につく人を組合員とする保険者も含まれます。

②後期高齢者医療保険

主に75歳以上の方を対象にした健康保険で、運営主体は都道府県です。保険者は都道府県の数と同じ47で、加入者数は1,570万人を超えます。

健康保険での辞めた日(資格喪失日)と保険料

会社を辞め失業した場合、会社で加入していた保険料はいつまで掛かるのでしょうか?健康保険における考え方を解説しましょう。

健康保険には「日割り」という概念は存在しません

どの種類の健康保険でも、保険料は月ごとの負担となります。例えばある月の15日に退職したから、その月の保険料は半額ということはありません。

あくまで何らかの健康保険の1か月分が掛かるのです。

「資格喪失日」と保険料

健康保険では退職した日の翌日を「資格喪失日」と規定しています。つまり退職日に翌日になるギリギリまでは被保険者であるという事です。

ではいつの分まで保険料が掛かるのか?ちょっと分かりづらいのですが、次のように決められています。

保険料は資格喪失日を含む月は徴収されない」となっております。

 

つまり例えば9月30日に退職した場合と9月29日に退色した場合では、徴収される保険料が違うのです。9月30日の退職だと資格喪失日は10月1日となり、その日を含む月(10月)の保険料は徴収されないので9月分までです。

しかし9月29日の退職だと、資格喪失日は9月30日となり、その日を含む月(9月)の保険料は徴収されないので、負担するのは8月分までとなります。

月末以外の退職は得なのか

先ほどのお話だと、月末の退職とそれ以前の退職で保険料の負担が、1か月分違うことが分かりました。では月末以外の退職の方がお得かと言えば、そう単純なことではありません。

最初の方で解説したとおり日本は「国民皆保険制度」なので、なんらかの保険に加入していなければなりません。つまり勤務先での健康保険が1か月分少なくなった分、その月は別の保険に加入しなければならないのです。

退職後に加入する健康保険は何があるのか?

健康保険の仕組みは理解頂いたとおもいます。退職した後もなんらかの保険に加入するのですが、大きく分けて3つの選択肢がありますので、それらのメリットや要件を解説いたします。

配偶者や家族の被扶養者になる

配偶者を含む家族が「国民健康保険」以外の健康保険に加入している場合、その被扶養者になるのが「一番お金のかからない」方法です。

しかし被扶養者(認定対象者)になるための要件があり、「認定対象者の年収が130万円以下で、なおかつ被保険者(配偶者や家族)の年収の2分の1未満であること」と決められています。

そうこれが「130万円の壁」というやつの正体です。

この130万円の収入というのは給与だけではなく失業保険の「失業給付」も含まれます。また130万円以下という考え方ですが、これから先年収130万円になるような状態になっているかどうかが基準です。

つまり130万円を12で割った金額108,333円以上の収入が継続すると見込まれれば、被扶養者になれないことになります。失業給付もこれを超える給付があれば被扶養者になれません。

 

自己都合退職で、失業給付を受けられない期間はどうなの?

今は自己都合退職だと2か月間の給付制限があり、その間他の収入も108,333円未満だと「被扶養者」になれるよ。

気を付けなければならないのは、その間に20日間が過ぎて「任意継続」を選択できなくなることだね。

 

この被扶養者の判定ですが、一般的に「協会けんぽ」はゆるく「健保組合」や「共済組合」は厳しい傾向があると言われております。

今まで加入していた保険の任意継続

退職時に加入していた健康保険を継続するのが「健康保険任意継続制度」です。加入の条件はその保険に2か月以上加入していて、退職後20日以内に加入申請をすることです。

保険料は勤務時には会社が半分を負担してくれていますが、任意継続では全額本人が負担しなければなりません。つまり退職前に給料から引かれていた健康保険・介護保険の2倍の金額です。

ただし保険料には上限があり、協会けんぽの場合は標準報酬で30万円(平成31年3月までは28万)がその金額です。上限額は保険者ごと違いますので、加入している保険の情報を確認しましょう(地方公務員共済は44万円です)。

任意継続には注意点があり、最大2年間までしか継続できない点と、一度加入すると任意(勝手)にやめることができないことです。

 

任意継続をやめるための資格喪失要件は、

①就職し(他の保険の)被保険者資格を取得した時
②加入者が保険料を滞納した時
③加入者が後期高齢者医療保険の被保険者の資格を取得した時
④加入者が死亡した時

となっています。

 

意外とこの点が見過ごされがちなので、失業してから「失業保険をもらって、家事手伝いでもしながらゆっくりしよう」なんていう人が「任意継続」すると、辞めるにやめられない状況になってしまいます。

国民健康保険に加入する

もし誰かの被扶養者にもなれないなら、住んでいる市町村の「国民健康保険」に加入する方法もあります。先ほどの「任意継続」と同様、保険料を支払わなければならないのですが、基本的に保険料は前年の所得で決まります。

また国民健康保険は世帯単位で保険料が計算され、被扶養者が増えると保険料も増えます。

ただし任意継続と違い、保険料に対して色々な軽減措置があり、例えば「解雇(重責解雇を除く)」や「倒産」などの離職の場合、保険料が大きく減免されます。

どの健康保険に加入するのが、お勧めなのか?

先ほど解説した「家族の被扶養者になる」「任意継続する」「国民健康保険に加入する」の3つですが、その選択がお得でお勧めなのでしょうか?

そこで考えなければならないのは、「失業した今、これから先どうするか」です。

 

仕事を探し早期の再就職を目指す場合は「任意継続」を選択することが一般的で、なおかつお得なケースが多いでしょう。というのも失業給付を受け、その金額が108,333円を超えると「家族の被扶養者になる」という選択が出来なくなるからです。

 

そうか、失業給付も扶養判定の収入になるんだね。

そうなんです。税金では非課税で、扶養判定とは別ですが、健康保険では扶養判定に含まれます。

 

ごく普通に働いていれば失業給付は108,333円を簡単に超えてしまいます。

 

ただし「国民健康保険」という選択もあります。「任意継続」と「国民健康保険」を比較する場合は、前年どのくらいの所得(収入)があったかにより異なります。その境界線はどこなのでしょうか?下の表は目安です。

 

家族構成 任意継続の方がお得 国民健康保険の方がお得
本人のみ(単身者) 前年の年収500万円以上 前年の年収500万円以下
本人+扶養家族2名 前年の年収240万円以上 前年の年収240万円以上

 

これは「国民健康保険」の減免措置を受けられない場合の目安で、解雇や倒産などの離職の場合は「国民健康保険」の方がお得なケースが多くなります。また年収に占める賞与の割合でも大きく変わってしまいます。

また失業期間が1年以上の長期にわたる場合、「国民健康保険」の保険料の計算において元となる「前年度の所得」が大きく下がるので、さらに保険料は低くなります。

ただし「任意継続」は退職後20日以内の加入申請が必要なので、そんなに悠長に考えている時間はないことを念頭に置いておきましょう。

まとめ

もしも「失業」の状態になってしまったら、出来るだけ出費は押さえたいものです。しかし「国民皆保険制度」がある以上は何らかの健康保険に加入しなければなりません。さらに「国民年金」も掛かってきます。

 

おさらいとして。それぞれの健康保険のメリットとデメリットをまとめました。

 

加入の種類 メリット デメリット
 

家族の被扶養者になる

 

お金が一切かからない 被扶養者になる要件が比較的厳しい。
 

任意継続

 

収入が多かった方や家族の多い方は保険料が安く済む。 20日以内に申請する必要がある。一度加入すると、原則再就職するまで脱退できない。
 

国民健康保険

 

収入が少ない方は保険料が安くなる。いろいろな減免措置がある。 収入や家族が多いと保険料が高くなり、最高80万円(年額)にもなる。

 

ここまでの解説をお役立ていただき、少しでも支出を抑えて頂けたら幸いですし、早期の再就職をお祈りしています。

 

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