「お高い」と思われがちな輸入車ですが、中にはちょっと頑張れば手の届くモデルも数多く存在します。フォルクスワーゲンの「ポロ」もそんな一台と言えます。
そんなポロですが、いろいろなグレードがありチョイスによってお値段はかなり違ってきます。車って人生のなかでも大きな買い物なので失敗はしたくないですよね。
この記事は
★いろいろオプションがあるけど必要なの?
★ずばりオススメはなに?
こんな疑問にお答えする内容となっています。
「ポロ」はどんな車?
現行型のポロは6代目にあたり、日本では2018年3月から販売が開始されました。ポロだけに限らないのですが、各メーカーの既存車種は大型化の傾向があり、ポロもこのモデルから「3ナンバーサイズ」になりました。
ついに「ポロ」も3ナンバーの車になったのね。
世界的な流れですよね。トヨタのカローラも3ナンバー車とねりましたし。
ポロは1975年に初代が発売され、実質的には「ビートル」の後継車種という位置づけかつ、フォルクスワーゲンのボトムレンジ(一番安い車種)を担うモデルでした。
一時期は「ルポ」など、ポロより低グレードのモデルも存在しましたが、現在は廃版となっており、ポロが「ゴルフ」とともにフォルクスワーゲンの屋台骨を背負っています。
6代目「ポロ」の基本情報
現行型のポロですが、サイズなどの基本情報は以下のとおりです。参考として前のモデルと7代目ゴルフの情報も併記しています。
ポロ(現行モデル) | ポロ(前モデル) | ゴルフ(HBモデル) | |
全長 | 4,060mm | 3,995mm | 4,255mm |
全幅 | 1,750mm | 1,685mm | 1,799mm |
全高 | 1,450mm | 1,475mm | 1,452mm |
ホイールベース | 2,550mm | 2,470mm | 2,637mm |
車体重量 | 1,160kg | 1,100kg | 1,205kg |
こう見ると、長く幅広く低くなったことが分かります。
ちなみに新型カローラは全長4,495mm、全幅,745mm、全高1,435mmとなりました。
「ポロ」のグレードを紹介
現行の6代目「ポロ」には5つのグレードが用意されています。フォルクスワーゲン車のグレード設定は、だいたいが同じようになっており、他の車種でも参考になります。
ただし今回は最廉価バージョンのトレンドラインは外しました。あまりにも装備が簡素過ぎて、「ポロを買う必要あるの?」というくらいのグレードなのです。
Polo TSI Comfortline Limited
最初に紹介するのが、ポロの実質的なベースグレードのComfortline(コンフォートライン)Limitedです。なにもオプションを付けない状態で2,653,000円(税込)という価格です。
このグレードで大体の装備は揃っているのですが、上のグレードと比べるとACC(アダプティブクルーズコントロール)が標準装備じゃなかったり、ヘッドライトがLEDじゃなくハロゲンライトだったり、多少見劣りはします。
しかしフォルクスワーゲンは衝突安全装置などは、グレードに関わらず標準装備となっており、その点では安心して「値段で選ぶ」ことが出来ます。
事故を未然に防いだり軽減するシステムは、安いグレードでも標準装備なんですね。
「安全」という事に関しては、けっして手抜きはしていませんね。さすがですね。
オプションは豊富なのですが、これ欧州車でよく言われますが「あれこれ付けたらかなり高額になった」は事実です(メルセデスやBMWほどではありませんが)。
実際に憧れの「フル液晶メーターパネル」を付けようと思うと、「テクノロジーパッケージ」というオプションが必要で、それだけで20万円以上してしまいます。
しかしポロの基本はしっかり押さえてあり、非常に実用的な選択肢と言えます。
Polo TSI Highline
先ほどのコンフォートラインの上位グレードがHighline(ハイライン)です。ACCやLEDヘッドライト以外でコンフォートラインとの主な違いは以下のとおりです。
装備 | どんな機能? |
キーレスエントリー | ボタンでエンジンを始動する、今では普通になった機能です |
コーナーリングライト | コーナーでハンドルを切った方向を照らします |
フォグランプ | 雨や霧のときの視界を確保するライト |
スポーツシート | 意外とシートの違いは大きいのかも・・・ |
パドルシフト(オプション) | ハンドルにシフトを操作するパドルが付きます |
レーンキープアシスト(オプション) | 走行時にレーンを逸脱しないようアシストしてくれます |
こう見ると違いはありますが、パワートレーン(エンジン)など基本的な部分は同じなので、愛車に”何を求めるのか?”によって選択は変わってくるでしょう。
ちなみにこのハイラインは、何もオプションを付けない状態で3,019,000円(税込)で、コンフォートラインより36万円ほどお高くなります。
Polo TSI R-Line
ハイラインの上のグレードのR-Line(Rライン)ですが、このグレードはこれまでのものとかなり大きな違いが出てきます。
コンフォートラインやハイラインはエンジンが1.0LのTSIエンジンですが、このRラインは1.5LのTSI Evoエンジンとなります。前者が95馬力の出力なのに対し、1.5Lのエンジンは150馬力の出力となります。
もはや異次元Polo GTI
ポロの最上位に君臨するグレードがGTIです。この「GTI」というモデルですが、最初に登場したのが1976年の2代目ゴルフからで、ホットハッチ(過激な走りのハッチバック車)の代名詞です。
GTIというグレードがポロに設定されたのは1999年からですが、それ以降のポロには必ずこのモデルが設定されています。
エンジンは2.0LのTSIガソリンエンジンで、最高出力200馬力、最大トルク320Nmという過激なスペックです。はっきり言うとポロとポロGTIは全く別のモデルです。
今までオプションだったものが標準装備となり、エクステリアもインテリアも専用です。そうGTIの代名詞「タータンチェック」のシートが採用されています。
価格は3,860,000円(税込)です。なんというか、Rラインまでのポロと比較するのは間違いなように思うのですが、いちおうポロなので書いておきます。
ずばりオススメのグレードは?
ここまでトレンドラインを除く4つのグレードを紹介してきました。ここでもう一度各グレードの価格を見てみましょう。
グレード名 | 最低価格 | 最高価格(オプション付) |
Polo TSI Comfortline Limited | 2,653,000円 | 2,911,500円 |
Polo TSI highline | 3,019,000円 | 3,255,500円 |
Polo TSI R-Line | 3,340,000円 | 3,576,500円 |
Polo GTI | 3,860,000円 | ー |
こう見るとオプションを付けるとけっこうお高いことが分かります。実際オプションを付けたくなりますし、その方が満足度は上がります。
ではオススメは何かというと、2つあります。まずは普段近場でお買い物や、週末のちょっとしたドライブなどライトユーザーであれば「Polo TSI highline」が良いでしょう。
コンフォートラインでも機能的には問題はありませんが、どうせ外車に乗るなら見た目や満足感は大事なものです。乗るたび感じるシートの質感や、見た目の印象もグレードの違いを感じます。
やっぱり見た目も気も大事だし、後悔はしたくないものね。
見た目もそうですが、シートの質感って乗るたびに触れるので意外と重要ですよ。
もう一つは「Polo TSI R-Line」で、こちらは普段使い以外に「もっと走りを楽しみたい」や、車に実用目的以外の価値観を感じる方にオススメのグレードです。
見た目もハイラインと違い、専用のエクステリアや17インチのホイールなど、やはり上位モデルならではの満足感が得られるはずです。
やっぱりエンジンの違いは大きいですよね。
エンジンに力があると、ドライブ時の余裕も全然違うからね。
ちなみにGTIともなると、ポロという車種の中での比較より、ゴルフGTIなど他のモデルとの比較検討になるのだと思います。
まとめ
フォルクスワーゲン社の車の中で、エントリーモデルという位置づけの「ポロ」ですが、6代目となった今は3ナンバー車となり、昔のゴルフを超えるサイズとなりました。
もしフォルクスワーゲンのポロに興味があったら、ぜひディーラーへ足を運び、実車に触れ試乗することをお勧めします。ブレーキをはじめ日本車にはない感覚を体験できますし、なにか感じることもあるでしょう。
記事を読んで頂き、ポロに興味のある方の参考になれば幸いです。