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【車の維持費】外車って日本車よりホントに維持費が高い・・・のか??

自動車

 

ここ30年の間に自動車は随分と進歩しましたが、同時に価格も大幅に上がってしまいました。イメージでは2倍の価格になったような気がします。

それでいて日本人の収入は上がっていないので、相対的に自動車購入のハードルは高くなったと言えるでしょう。

ただ車ってやつは買って終わりではなく、その後も維持費がかかるもので、考えようによってはホントに贅沢品なのかもしれません。

ひと頃に比べると「憧れ度」は下がったのですが、それでも「外国車に乗ってみたい」という人は一定数おります。そんな人が外車を躊躇う理由の一つに「維持費が高いのでは?」というものがあります。

では実際のところ国産車と外車では、そんなに維持費が違うのか?そんなところを色んな角度から検証してみました。

車の「維持費」ってどんなものがあるのか?

新車だろうが中古車だろうが、買ってから日々使うためにはいろんな費用が掛かるものです。当たり前ですが、動かすための燃料なんかは代表的な維持費と言えるでしょう。

ここでは一般的な常識をもった社会人が、車を維持していくためかかる費用について説明して行きます。

燃料代

これが無ければ車は走りません。自動車用燃料も大まかに分けると3種類になります。レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油です。

近頃は電気自動車なんかも普及しつつあるので、「燃料代」という概念も変わりつつありますが、今のところは圧倒的に燃料が必要な車が多いのが日本の実情です。

この燃料代もどれくらい掛かるかは、単純に燃料価格と乗っている車の燃費性能によって決まります。

ガソリンなどの価格は国際的な需要や、生産量によって変動し、しかも日本の場合「揮発油税(軽油は軽油取引税)」や「消費税」などで割高な印象があります。ただ大雑把に言うと、アメリカより高くEU諸国より安いといったところでしょうか。

燃費については乗る車種によって千差万別です。各メーカーのホームページやカタログに”一応”の理論値が掲載されているので、それらのデータを参考にしましょう。

自動車保険

もしもの時のために加入するのが保険ですが、自動車に関する保険は強制加入の「自賠責保険」と、任意で加入する「自動車保険」の2つがあります。

「自賠責保険」はそれこそ強制加入で、これを払わなければ車検も通らず、公道を(合法的に)走ることはできません。

もう一つの任意加入の自動車保険ですが、”任意”なので加入しなくても運転することはできます。ですが責任ある大人としては加入するのが当たり前で常識です。

交通事故による損害賠償額は高額になるケースも多く、無保険車では賠償すらおぼつかなくなり、結果的に加害者・被害者とも不幸になってしまいます。

保証内容のメインは、人に対するもの(対人賠償)と物に対するもの(対物賠償)です。それに加え自分の車を修理するための保証(車両保険)も加えることができます。

保険料ですが最初は高く、加入年数が経過するほど(保険を使わない限り)安くなっていくのが一般的です。また車両保険は車種やグレードにより異なり、当然高額な車ほど保険料は高くなります。

自動車税(軽自動車税)など

車を所有していると毎年自動車税(軽自動車税)を払わなければなりません。普通乗用車は排気量によって税額が決まるのですが、2019年(令和1年)10月1日以降に新車登録の車とそれ以前の登録の車で税額が違います。

この2019年10月1日って何かというと「消費税増税」のタイミングです。大雑把に言うと「増税後に車を購入した人は、消費税を多く払った代わりに自動車税が安くなる」ということです。

排気量別の税額は下の表のとおりです。

用途区分 総排気量 新車登録時期別の税額
2019年9月30日以前 2019年10月1日以降
自家用乗用車 1リットル以下 29,500円 25,000円
1リットル超~1.5リットル以下 34,500円 30,500円
1.5リットル超~2.0リットル以下 39,500円 36,000円
2.0リットル超~2.5リットル以下 45,000円 43,500円
2.5リットル超~3.0リットル以下 51,000円 50,000円
3.0リットル超~3.5リットル以下 58,000円 57,000円
3.5リットル超~4.0リットル以下 66,500円 65,500円
4.0リットル超~4.5リットル以下 76,500円 75,500円
4.5リットル超~6.0リットル以下 88,000円 87,000円
6.0リットル超 111,000円 110,000円

年一回とはいえ結構な金額を払わなければなりません。それと新車購入時や、その後2年ごと(初回のみ3年)に受けなければならない車検時に「自動車重量税」も課税されます。

今の時代にそぐわないのでは?との意見もある自動車に関する税金ですが、現に課税されている以上払わなければならないのです。

修理・整備代

新車ならともかく、何年か乗っていると消耗品の交換や、場合によっては故障・事故などで修理が必要になってきます。

消耗品だと「ワイパーブレード」や「タイヤ」などが代表的なものでしょうか。そのほかにも「ブレーキパッド」なども摩耗により交換が必要になります。

故障などの場合は車種や故障個所によって費用は大きく変わります。エンジンやトランスミッションの故障などになると多額の費用が必要になります。

また最近の車は電子部品が多用されているため、まるでパソコンや家電製品のような故障も起こりえます。なにせ車種によってはスピードメーターなどが収まるインパネ(インストルメントパネルの略でメーター類が設置されるパネル)がフル液晶だったりします。

最近は「自動ブレーキ」も当たり前になったし、車がかなり進化したような気がしますね。

ホントに最近の車は”未来的”ですよね。お値段もお高いし、私も中古でイイかも・・・なんて思ってます。

当然ですが「お高い車」になるほど使用される部品も高価で、交換による部品代もお高くなってしまいます。

なぜ「外車は維持費が高い」と言われるのか?

半ば都市伝説のように「外車は維持費が高い」と言われておりますが、なぜそのような話が一般的に信じられているのか、いろいろと理由が存在します。

外車に乗ってる人ってお金持ちじゃないの?

それって結構誤解があるみたいだよ。

ここでは”そう言われた理由”と、実際のところ外車の維持費は国産車と比べてどうなのか検証したいと思います。

かつて「外車が高嶺の花」だったころの話

その昔「輸入車」といえば”イコール高級車”という時代がありました。戦後間もない頃でいえばアメリカ車が憧れの対象であり、その後オイルショックを経て燃費の悪いアメリカ車が敬遠されるようになると、今度は欧州車がそれに代わるようになりました。

今でこそ日本車は世界でも屈指の品質を誇っておりますが、1980年代頃までは(日本車=小型車=安い=燃費が良い)といったイメージのもので、高級車のカテゴリーでは外車とは開きのある時代でした。

また日本において(外車=高級車)というイメージを決定的にしたのが”外国車オンポーター(輸入業者)”だったヤナセのイメージ戦略です。

例えばメルセデスベンツにしてもハイグレードの車種に絞り、富裕層をターゲットとしたマーケティングを行い、「外車が高嶺の花」にしてしまいました。

そんなわけで、ハイグレードな車の車検や修理となると高くなるのは当然で、外車は維持費が高いという(実際高かった)印象が広く認知されるようになりました。

「外車は壊れやすい」=修理費がかさむという噂

これもよく言われた(過去形)ことです。確かに過去には日本車に比べて壊れやすいとか、不具合が出やすいと言われていました。

(知っている人にとっては)有名な話で「イタリア車(フランス車でも可)に乗るなら、その故障も愛せなければ乗ることは出来ない」などということが言われておりました。そう愛する人と接するかの如く愛車と付き合わなければならないと。

確かに30年くらい前までの輸入車にはハズレはあったんだと思います。私の友人でも初代「Mini」に乗ってましたが、走行中にラジエーターが落っこちたり、ワイパーブレードが飛んでいったりと、あり得ないような故障に見舞われておりました。

そんな時代のイメージを今も抱いている人が一定数いるのかもしれませんね。

外車はハイオクガソリンを入れなければならない

欧州車であればこれは事実です。アメリカ車であればジープ車のラングラーやチェロキーなど、レギュラーガソリンで大丈夫な車種もあります。

実はこの話には裏があって、ヨーロッパにおいてはレギュラーガソリンで走るのですが、日本のレギュラーガソリンと欧州のそれとはオクタン価が違っていて、欧州基準のレギュラーガソリンのオクタン価を満たすのは、日本ではハイオクガソリンになってしまうという話なのです。

そうは言ってもここは日本です。やはり欧州車を乗ろうと思うと、ハイオクガソリンを入れなければならないのです。レギュラーガソリンとハイオクガソリンの価格差は11~12円/Lですし、少し気にはなりますよね。

では実際に乗っていると維持費は高いのか?

これは車種によるのですが、日本車と外車を比べた場合、同じ車格の車を比べるとどうなのか?結論から先に言ってしまうと「高いです」。

どうして高くなるのか

なにが高いかというと、消耗品の交換サイクルが日本車と比べて短いのが大きな理由です。それと車種によりますが、部品代も若干高めなものが多いような気がします。

 

ただ、これにも理由があって、簡単に言うと自動車という物に対する”思想”の違いが影響しています。例えばドイツ車について言えば、ブレーキパッドの減りが日本車と比べかなり早めです。

これは車の想定速度域の違いも大きく影響しており、ブレーキ性能を優先するため消耗品たるパッドなどの減りが早くなっているのです。

他の部品もそうなのですが、ドイツ人から言わせると「車の消耗品は交換しながら長く乗るもの」で、これはスポーツカーや高級車に限らず、大衆車であっても同じなのです。

私もかつて乗っていたゴルフのスイッチ類がベタベタと溶けてきたことがありましたが、こんなものドイツ人に言わせると「交換すりゃいいじゃん」ってことになります。

まとめ

先ほどの消耗品のことは事実として、その他の部分はどうなのでしょうか?

かつて言われていたような「故障しやすい」とか、そんな話は過去のものであると断言します。確かに”不具合”というものの定義にもよりますし、日本車のクオリティーの高さは紛れもない事実です。

しかし日本に輸入される外車のグレードは相変わらず上位グレードがほとんどで、そう簡単に壊れるような品質ではありません。

また消耗品の交換が前提というだけあって、ボディーなどの骨格部分はかなり丈夫で、錆にも強いです。

購入価格も高いことは事実で、人生においてもかなり大きな買い物ですが、いまは「維持費」という点だけに関して言えば「国産車よりは、ちょっとだけ高い」程度です。

そんなことで好きな車を諦めるのは人生損してしまいます。興味があったらディーラーへ行って実車に触れることをお勧めしますし、そこで「ピン!」と来なかったら止めればイイんです。

最後に一言・・・

最後の最後に大事なことをお伝えしますが、日本車・・・というか、トヨタ車に比べてですが、リセールバリュー(次回購入時の下取りや、単純な売却価格)は圧倒的に低いです。はい。

「早く言えよ!!」という話ですが、私のお勧めは「愛すべき車を見つけたら、その車に長く乗ること」です。そうリセールバリューなど気にしておられません。あくまで私見ですが・・・。

どうか皆様の「外車ライフ」の一助になれれば幸せです。

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